BigBlue 28W ソーラーチャージャーの使用感

先日、アウトドア用品店で携帯用のソーラーチャージャーを見つけて興味を持ちました。もともと、携帯可能なソーラーチャージャーがあるのは知っていたのですが、出力が小さいと充電に時間がかかったり、充電できなかったりして防災用途や野外活動には使えないと思っていました。

しかし、アウトドア用品店で今回見つけたソーラーチャージャーは、折り畳み式でA4用紙の2枚以下の大きさで10Wの発電ができるようでした。お値段が結構したのと、もう少し出力が欲しかったので、その場で即決はしませんでした。

最大出力の10Wは理想条件下での話です。家の屋根についているソーラーパネルの実測値からも実使用下では60~70%になるだろうと想定しました。そのため、もう少し出力が欲しいと思いました。

ということで家に帰って Amazon を検索しました。結果、評価が高かった BigBlue 28W のソーラーチャージャー(型番:B401)を購入しました。選択のポイントは電流計がついていることと、アウトドア用品店で見つけたものの3倍近い出力でお値段半額以下という点です。

以下、BigBlue 28W の使用感を書いていきたいと思います。

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開封

本体は外箱の中でポリエチレンの緩衝材に包まれていました。外箱のシールが若干開封されたような跡があり少し気になりましたが、本体には目立った汚れなどは無かったので、気にしないことにしました。

ポリエチレンの包みから出したところはこんな感じです。ポリエステル布地の手触りは安っぽくもなく、高級感もなくといったところでした。試してはいませんが、IPX4(水の飛沫に対して保護)ということなので防水はあまり期待しない方が良いです。しかし、太陽が出ているときに使うものなので、そこまで気にしなくてもよいでしょう。使用中に雨が降った場合はすぐにしまう必要がありそうです。(外に出しっぱなしにするものではありません。)

折り畳んで収納されています。収納時はマジックテープで止めているため、持ち運び時に意図せず開いたりすることはなさそうです。

電流計はUSB(Type A)を挿す口も兼ねており、かなり分厚い印象(1.5cmくらい)です。出力や値段的には21Wが欲しかったのですが、Amazonの商品説明の写真には、21Wの方には電流計がついていなさそうだったので 28Wを購入しました。(21Wを購入した方、電流計の有無をコメント等で教えていただけるとありがたいです。)

充電時にバッテリーやスマホなどを入れるポケットの大きさは、私の手持ちで一番大きなバッテリー(15.5cm×8.0cm×1.6cm)がちょうどいい感じに収まるくらいです。もう一回り大きいとチャックを締めるとキツキツな感じになると思います。

付属品

付属品は、吊り下げるためのカラビナが4つとUSBケーブル(Type A – micro B)が1本ついていました。ケーブルの長さは50cmくらいで、ソーラーチャージャー本体のポケットに入れて充電するには十分な長さだと思います。

充電開始

検証日は10月下旬。特に表記のないものは地面に直置き(水平状態)で試しています。太陽の向きに合わせたりはしていません。モバイルバッテリーは充電が空の状態のもので、入力1.5Aのものを利用しました。(上で出てきたポケットの大きさにちょうど良いものではありません。)

太陽光の下ですぐに電流計の電源が入りました。負荷(バッテリー)をつないでいないので、電流は 0.0Aとなっています。

空の状態は、以下のように曇りで外気温は17℃くらいでしょうか。この状態で家の屋根についている太陽光パネル(4.1kW)の発電量は0.9kWでした。

BigBlue 28Wの発電量は、 2.5W(5V×0.5A)といったところです。安定はしておらず雲の状態によっては1.0W(5V×0.2A)が出ることもありました。

少しだけ太陽が出てきました。この状態で家の屋根についている太陽光パネル(4.1kW)の発電量は1.6kWでした。

BigBlue 28Wの発電量は、6.0W(5V×1.2A)といったところです。曇り空では手持ちのバッテリーの最大入力電流には達しませんでした。この日は曇ったり少し日が出たりと繰り返したので、0.5A~1.2Aくらいを行き来しました。また、パネルに人の影がかかると途端に出力が落ちます。

翌日、晴れていたので再度トライしました。(空の写真は撮っていませんが、太陽の周りには雲がない状態の快晴時に確認。)この状態で家の屋根についている太陽光パネル(4.1kW)の発電量は2.3kWでした。このパネルで約3年間で確認できた最大出力は 2.8kW位なのでこの辺の地域では良い方の太陽の出方だと思います。

BigBlue 28Wの発電量は、7.5W(5V×1.5A)といったところです。ついにバッテリーの最大入力に達しました。瞬間的には1.6A が表示されることがありましたが、これ以上の出力の確認には2個目の負荷をつなぐ必要がありそうです。これにより、電流計が正しく動いていそうだということがわかりました。

ということで、2ポート目の負荷としてスマホを直接つないでみたところ 10.5W(5V×2.1A)が確認できました。2ポート間での電流の配分は不明ですが、ちゃんとバッテリーもスマホも充電状態となっていました。

同条件で太陽光がパネルに対して垂直に当たるように、パネルを少し起こしてみたところ、13W(5V×2.6A)が確認できました。最大で、14W(5V×2.8A)が目視確認できましたが、角度により安定せず写真にうまく撮れませんでした。

21Wとの仕様比較

当初、欲しかったのは BigBlue 21W の方ですが、Amazonでのレビューは BigBlue 28Wばかりで、21W の製品紹介の写真に電流計がなさそうだったことと、製品紹介の文章で重さや大きさが明らかに誤記載されていたことなどから、BigBlue 28Wに決めました。

箱の裏にBigBlue 21W(型番:B404)とBigBlue 28W(型番:B401)のメーカ公式の仕様が乗っていたので参考までに紹介しておきます。収納時の大きさは同じですが、厚みが5mmほど違うようです。また展開時の長さが、21Wが666mm、28Wが840mmとパネル1枚分ほど変わります。電流計については残念ながらなにも記載はありませんでした。

BigBlue 21W(B404)の仕様:

BigBlue 28W(B401)の仕様:

まとめ

最大出力が28Wの製品ですが、今回の動作確認では仕様の半分くらいの能力しか出ていないように見えます。ただ、つなぐ負荷に始まり、温度やパネルの向き太陽の傾き方などをすべて理想条件にすることはできないので、実使用下ではこんなところでしょう(若干想定より低いが・・)。

  • 晴れた日に1つのバッテリーを充電するには十分な性能がある
  • 少しでも曇ると(人が影になるだけでも)出力はぐんと落ちる
  • 太陽の当たり方(パネルの傾き)でも出力はかなり変わる
  • 電流計はちゃんと動いている(一つの負荷の最大値が取れている)
  • 製品仕様上は28Wだが、実使用下では半分くらい(50%~60%くらい)を想定しておく
  • 2つの負荷をつないでいる時の電流の配分は不明
  • ポケットは 15.5cm×8.0cm×1.6cm のバッテリーがちょうどよく収まるくらい

耐久性は今から見ていきますが、現段階での満足度は☆4といったところです。想定より若干最大出力が低そうなので、星を一つ下げています。